ぜんそく発作の症状と誘因
咳や痰(たん)、息苦しさや「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という喘鳴(ぜんめい)などの症状があります。 また、胸の痛みやのどに違和感を感じるなどの症状もあります。 治療せず放置すると、気道の炎症が悪化して、発作の頻度が多くなったり、症状が重くなったりします。
ぜんそくの発作は、夜間や早朝におこりやすいのが大きな特徴です。
ぜんそくの方の気道はそうでない方に比べ敏感になっています。
そのためわずかな刺激でも発作がおこります。
- ダニやホコリ
- タバコの煙
- ペットの毛やフケ
- クーラーの冷気
- ストレス
- ウイルスや、ばい菌による感染症(風邪、気管支炎、肺炎など)
など
刺激となるものは、ダニやホコリなど吸い込むとアレルギー反応をおこす「アレルゲン」や、 タバコの煙、排気ガスや工場の排煙などによる大気汚染、 食品・住宅建材などの化学物質、長時間労働による過労やストレスがあり、さまざまです。
実際にはどれかひとつではなく、いくつかの誘因が絡み合って発作がおこります。 これらの誘因をできるだけ遠ざけることが発作の予防になります。
タバコとぜんそく
タバコに含まれる有害物質は、一酸化炭素、二酸化炭素、一酸化窒素、ニコチンなど200種類以上あることが分かっています。 有害物質を吸入することによって、発作が誘発され、気道の粘膜の炎症が促されます。また、喫煙を続けることによって、治療薬である吸入ステロイド薬の効果が薄れてしまうこともわかっています。
症状は通常の喘息と同じようにな症状ですが、その症状のきっかけや起こり方に特徴のある喘息です。 適切な診断と原因を取り除く作業が必要になります。
アスピリン喘息
成人喘息の代表的な難治病型です。
アスピリンやNSAIDs(=多くの痛み止め)を使用することにより強い鼻づまり、鼻汁を伴う喘息発作を生じます。この場合の痛み止めには内服薬だけではなく、座薬や注射薬、湿布薬及び点眼薬も含まれます。鼻茸を伴う好酸球性副鼻腔炎を合併するのが特徴的です。このため嗅覚低下が生じやすいです。痛み止めの中でもCOX-1阻害薬に対する過敏であり、種類を選ぶことにより喘息発作を避けることができます。また、喘息発作時に使用するステロイド薬にもアスピリン喘息を悪化する種類のものがあります。喘息発作の治療薬でありながらアスピリン喘息の患者さんの場合はむしろ悪化させてしまうことがありので注意が必要です。
運動誘発性喘息
運動の数分後に喘息発作が生じる喘息です。
水泳では起きにくく、ランニング、特に短距離走の繰り返しや中距離走で起きやすいと言われています。運動時しか喘息を生じないケースもありますが、多くの喘息患者は運動終了の数分後から一過性の気管支収縮を生じ、60分以内に自然回復することから、通常は気道過敏性が亢進した喘息症状が不安定な患者に認めやすいと言われています。アスリートは非アスリートと比較して喘息の有病率が高いといわれており、ステロイドの吸入及び気管支拡張薬の使用、抗アレルギー薬の内服などにより喘息のコントロールをしていくことが重要です。実際喘息を持っているトップアスリートもたくさんいるので、積極的な治療を行い、好きなスポーツに打ち込みましょう。
高齢者喘息
喘息死は吸入ステロイドの普及とともに減少しておりますが、未だに毎年2000人ほどの患者さんが喘息で亡くなっております。近年ではこのうちの多くを65歳以上の方が占めております。原因の一つとしてはCOPDや肺結核後遺症の合併があげられると思います。こういった患者さまには呼吸機能の低下や低酸素血症の可能性などが懸念され、喘息だけではなく、COPDなどの合併症も含めた早期の診断および治療が必要です。
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